「未経験から年収1千万」をまじめに考えてみた

エンジニア

ひさじゅです。今回は駆け出しエンジニアの方の為にWebエンジニアのキャリアパスについてお金方面からまじめに考えてみたいと思います。

プログラミングスクールや情報商材の世界では「未経験から年収1千万」という言葉を未だに見かけます。
エンジニアやプログラミングの世界を何も知らない状態で、エンジニアになれたら年収1千万になれるんだ!と高額プログラミングスクールに申し込んでしまったり高額情報商材を購入してしまうような人には正直何も言えることはないのですが、例えば将来や10年以内に年収1千万届くように頑張りたいなという方はいらっしゃると思うので、そんな方向けにどういった方法なら年収1千万に届くのかというのをまとめていきたいと思います。

※ 今回はWebエンジニアを対象にしていますので、上流SIerからコンサルであったり起業などは未経験からの文脈から外れるので対象外としています。

フリーランスで年収1千万

おそらくこれが一番時間的には短くいけると思います。よくプログラミングスクールや情報商材で言われているのもこのパターンですね。
準委任契約でエージェントを通さず月額80万 + 納品型単発40万 or 土日にちょっと稼ぐ程度で年収1千万に届きます。このパターンは経験が2〜3年の技術と営業がうまい人であれば出来る可能性が高いです。ちなみにフリーランスの場合これは売上になるので年商となります。ここから経費を引いたものが年収になるので、年収で届かせようと思ったら経費を使わないか、より売上を上げる必要があります。
こう見るとすごい!いいね!と思うかもしれませんが、落とし穴が多いのもこのパターンです。いくつか例を挙げると

  • 12ヶ月仕事が続くとは限らない
  • 単価80万で取り続けられるとは限らない
  • 履歴書に書ける経歴が少ない

などです。フリーランスの特徴は短期的には稼げるかもしれないですが、継続し続けることが難しいです。仕事の切れ目で案件を抱えながら営業したり、また今回のコロナきっかけの不景気のような状態では切られやすく単価も下げられやすくなります。場合によっては仕事が全くない状態になることもあります。
またフリーランスを長く続けてしまうことで経歴が貯まらなくなってしまい、その後の転職が厳しくなるというパターンに陥ることもあります。年齢が上がるほどこの傾向は顕著に出てくるかと思います。また単価は経験数年で80万ほどに届く可能性もありますが、その後経験が増えても相場的にそれ以上の単価に上がっていくことは少ないです。

中堅、メガベンチャーで年収1千万

Webエンジニアの場合、働き方として最も多いのがこのパターンではないでしょうか。もちろんこちらは正社員としてです。
Web系ベンチャーの場合、事業内容や売上規模、Webエンジニアの重要度などによって給与テーブルが変わるので一概には言えないですが、一般的に年収1千万以上となると部長クラス以上の役職が必要になるかと思います。
こう言うと相当時間がかかるんじゃないかと思われがちですが、Web系は若い人達が多いので20代や30代前半でも部長クラス以上の役職を得ている人が多いというのが実態です。つまり早い人で経験5年以内、通常は10年以内で狙えるポジションとなります。ただ部長クラスとなると他社で実績を積んできた人がパラシュート人事で就任することも多いです。
ではどう考えるかですが、マネージャークラス(スペシャリスト含む)であれば未経験からでも頑張ればなれるので、管理職のような経験を積んでいき、転職時に次の役職にステップアップするという方法も取れます。
※ もちろん中から引き上げてくれる会社ももちろん多々ありますので、その辺りも会社の方針次第で考えましょう

こちらはフリーランスと比較すると時間はかかりますが、リスクが低いというのも特徴です。部長クラスではなくマネージャークラスでも年収500〜800万で安定します。また会社の名前が売れているほど自身の市場価値も上がりやすくなり、転職でより有利になり、その後のキャリアの選択肢も広がります。

ただWeb系と言えどある程度の社内政治は必要ですし、Webエンジニアとして登っていくためには技術だけでなく組織管理や売上コミットなど様々なスキルやマインドが必要となってきます。またポジションも多くないので難易度も高くはなってきます。

スタートアップで年収1千万

個人的に一番オススメがこれです。
まずスタートアップと言っても上場直前までいってるスタートアップ、創業直後のスタートアップなど様々なフェーズがありますが、オススメなのはシード、アーリーといった初期に近いフェーズのスタートアップです。このフェーズから入った場合は短期的に個人の市場価値を上げることが出来ます。

若いスタートアップは会社の人数が30人未満であったりする為、エンジニアの数も1〜5人くらいだったりというところがほとんどではないでしょうか。そういった中に未経験で飛び込むということは、親切丁寧に教えてもらえる環境はなく、周りに頼ることも難しい為、社長やビジネスサイドの要望を直接解決していく自走力が必要となります。また職種を細分化出来るほどの人がいない為、ビジネス面へのコミットも必要となってきます。
また会社自体の成長速度が著しいのもスタートアップの特徴です。急激に組織を拡大していくこともある為、経験1年満たない状態でも採用や組織作り、ルール作りに携わることも少なくないです。

こう言うと厳しい環境に見えますが、逆の見方をすると短期的に多くの経験値を得られる為、会社の成長についていけるのであれば会社の価値と共に個人の市場価値も上がります。(転職する場合でも会社が有名になっていけば元〇〇のエンジニアとして高く評価されます)
また会社の創業に近いところからいることによって役職が得やすくなる為、給与も上がりやすいポジションにいることも出来ます。

でもスタートアップって失敗するリスクも高いんじゃないの?と思われる方も多くいると思います。確かにスタートアップは短期的な成長と成功を目指す為、失敗のリスクも通常の企業よりは高くなります。ですが、そこで働くエンジニアについては職を失うリスクというのは実はほとんどありません。スタートアップの場合投資家ネットワークや起業家ネットワークの結びつきが強いため、在籍するスタートアップが失敗したとしても他のスタートアップからほぼ確実に声がかかると思います。なぜならスタートアップが一番欲しいエンジニア像はスタートアップ経験のあるエンジニアだからです。

まとめ

年収1千万までのキャリアパスを要約します。

フリーランス

メリット
  • 短期的に達成可能
  • 実現可能性も高い
デメリット
  • 景気の影響を受けやすく収入自体不安定になりやすい
  • 経歴が貯まらない

中堅、メガベンチャー

メリット
  • 安定する
  • キャリアとして積みやすい
デメリット
  • 時間がかかる
  • 会社員スキルが要求される

スタートアップ

メリット
  • 短期的に市場価値を高められる
  • 仕事に困らなくなる
デメリット
  • 丁寧に教えてもらえる環境はない
  • 会社の成長に合わせた成長を要求される

最後に

様々なキャリアパスから年収1千万を目指す方法を紹介しましたが、これらのキャリアパスを駆け出しエンジニアの方が目指すには、入り口から難易度が高くなっています。Web系全体として駆け出しエンジニアが急増した為、コロナ前から難易度は上がっていますが、それでもしっかり勉強してきた人であれば入れない世界ではないので、まずは入り口に立つことを目標に頑張っていきましょう。

また、年収600万以上から幸福度は変わらないと言われていたり、年収900万以上から所得税率が急激に上がるので、そのレンジになった時には年収1千万を目指すよりも自分が楽しいと思えることを優先する人も少なくないので、キャリアパスはその都度柔軟に考えていきましょう。

最後にCTO Night & Day 2019で発表されたCTOの年収の記事を貼っておきます。

CTO に求められる役割から年収、持ち株割合まで。著名 CTO・CEO が徹底討論【CTO Night & Day 2019 – Panel Discussion】 | Amazon Web Services
CTO や VPoE など、技術の立場から企業経営に関与するリーダー・マネージャーのための招待制オフサイト・カンファレンスである CTO Night & Day。2019年10月9日に行われた Day1 では、日本やアメリカ、イギリスといった国々で活躍する4名の CTO・CEO が、CTO のロールについて技術やステー...