IT業界で客先常駐は経営者からするとやめられないよね

エンジニア

久々に話題になっていたブログに反応して書いてみました。

IT業界で客先常駐という働き方はもうやめにできないか

こちらですね。エンジニアの精神的な負荷が高いから客先常駐をやめにできないかという内容で、私も以前とあるSIerに就職し、ドナドナされ、客先常駐をやっていたこともあるので非常に共感出来る内容でした。

ただ、今私は開発会社の経営をやっているので、経営者側の気持ちとしても理解は出来るので、「絶対にやめられないんだろうなー」と思ったので経営者が客先常駐をやめられない理由を実際に私が会社経営で大変だったことと合わせて書いてみます。ちなみにうちの会社では客先常駐はやっていません。

利益とキャッシュフロー

これは参照のブログにも書いてありましたが、経営するに当たってやっぱりキャッシュフロー大事なんですよね。通常の受託の場合納期が数ヶ月後になり、その間は社員の給与を払っていかないといけないのでキャッシュフローがマイナスになるんですね。だからその間必要なお金を銀行から借り入れする必要もあったりするんですが、銀行の審査も厳しかったりするわけです。また、そこまでやって炎上した結果赤字になることもあるのでもう踏んだり蹴ったりですよね。その点客先常駐であれば毎月社員の給与以上のキャッシュが入ってくるのでキャッシュフローも安定して利益も確実に出るので、小さい会社にしてみたらこんなに嬉しいことはないですよね。しかも人を入れればいれただけキャッシュフローのリスクを追わずに売上も利益も着実にあげることが出来ます。すばらしいですね。懸念点があるとすれば、唯一常駐先が決まるまでだったり契約の切れ目の待機期間だけ負担することになるくらいですかね。

採用と社員教育

上記でも書きましたが客先常駐は人を入れれば入れるだけ売上も利益も上がるんです。もう少し言うとエンジニアのスキルを見なくても、常駐先の面接さえ通ってしまえば売上も利益も上がるんです。これが通常の受託の場合、スキルによって納品が遅れて赤字になることもあるのでスキルの見定めが重要になってきます。だからエンジニア側で綿密にスキルチェックを行って採用を決定する必要があり、利益率を上げるためにちゃんと教育もしていかないといけないわけです。客先常駐であればスキルも客先で上げてきてくれるので、教育コストも0です。最高ですね。たまに研修費程度を負担すればいいだけですし。

人件費以外の費用

また人が増えるとオフィス代や備品代など、人件費以外の固定費が増えていきます。弊社でも人が増えてちょいちょいオフィスを引っ越すことになっています。その際の初期費用もバカになりません。その点客先常駐であれば普段社員はオフィスにいないので大きいオフィスを借りる必要もないですし、それに付随した備品を増やす必要も中で使う消耗品が減ることもありません。その辺りのコストを考えずにただただ人を増やしていけばいいんです。帰属意識のために飲み会代くらいを負担してあげればいいので、これらの費用に比べれば全然痛くも痒くもないですね。

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StartupTechnologyが客先常駐をやらない理由

上記のように経営側からすると客先常駐最高ですよね!でも弊社では客先常駐をやりません。

その理由は

「だってドナドナつらいじゃん」

私自身がエンジニアで客先常駐に行っていたこともあるので、社員なのに外注みたいなつらさも知ってますし、本当に参照のブログに書いてあることが現場で起こるのもリアルに知っています。そんなところにうちの社員を送り込みたくはないですし、やり方さえ調整すれば経営側も安定させて社員側も自社でやれる環境は作れるもんです。(若干痛い目を見ながら勉強はしましたが)

ちなみに最後にスタートアップ界隈の人っぽいことを書くとすると客先常駐は会社自体になんの知見も溜まらないので自社サービスで1発当てようと思っても当たらないんじゃないかなと。ちゃんと自社でリスクを負うからこそ見えてくるものがいっぱいあるんだなーと私自身が会社をやっていて感じた感想です。

ではでは。

 

 

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