モーションビートを退職します〜人生はコンテンツ〜

 はじめに

シャチクのラボ長ことひさじゅです。
今回わけあってモーションビートを退職することになりました。
あれ?まだ退職してないのにブログに書いちゃっていいの?って声が聞こえてきそうですが、今回あえて退職前に書いてみようと思いました。

理由としては退職って周りに影響が出るからあまりおおっぴらに言って欲しくないという意見もありますが、私はそうは思っていなくてネガティブな理由で辞めるならまだしも会社が嫌な訳ではなくポジティブな理由で辞めるのに隠すっていうのもおかしいかなと思いまして。しかも隠そうとすればするほど悪い噂ばかり流れてしまい、余計にネガティブに邪推されちゃいますよね。
そもそも公開しようと思ったきっかけは送別会をお願いしたらFBの公開イベントでフィードが流れちゃったところではあるんですが、別に悪いことをしている訳ではないし「もう退職するからこれからも仲良くしてくださいー!!」っていう意味と在職中にみなさんに感謝の気持ちも伝えたいと思ったので今回ブログに落としちゃいました。

 

人生はコンテンツです。

 

そもそもなんで辞めるの?って話ですが、簡単に言うとサラリーマンとしてやりたいことを全てやらせてもらったので、今後は自分の力で何かやりたいって思ってたタイミングにたまたま合併の話が上がったからですね。

フラクタリスト

私は約7年前に業務系のSIから当時まだ上場していなかったフラクタリストに入社しました。その頃は流行ってきたとはいえまだまだのガラケーの時代で私はエンジニアとして入り携帯コンテンツのCMSやあるメーカーさんのプリインストールiアプリ、携帯ECパッケージのスクラッチ開発、大手キャンペーンサイトの制作など刺激的な案件を担当させてもらっていました。

職業:プロデューサー

その後セントレックス上場、ngiモバイルとの合併があり私は上長と共にngiモバイル側にあったメディア事業部と合流しました。そこではいきなりPCのポイントサイトをスクラッチで開発させてもらい、またそのサイトのサイトオーナーにもしてもらいました。そのタイミングでプロデューサーという肩書きももらい企画をやってみたかった私にとって非常に嬉しい出来事だったことが記憶に残っています。このサイトは私も経験がほとんどなく残念ながらまったく流行りませんでしたが非常にマーケティングの勉強になりました。またその後もメディア事業部の流れで携帯のコンテンツを簡単に制作出来るようなフレームワークを作りいくつかauの公式サイトにも登録出来るようになり、売上も徐々に上がっていきました。エンジニアに取って売上を実感出来る環境というのは実はなかなか得がたい経験ですので、ここで目標売上を達成出来たことはその後の私にとっても非常に大きい経験だったと思います。

広告屋としてのスタート

もうこの段階で既に時代の波に飲み込まれていってるのですが、ここでまた大きい波がきました。「リーマンショック」です。この景気の波を受けて広告単価が下がりメディアでの売上を保てなくなってきたため、あえなく事業転換を迫られるようになってきました。そこで上長が持ってきた企画が、会社としてのメイン事業が広告代理事業だったのでここに乗っかろうという案で出来たサービスがあの有名なモバイルアドネットワークですね。ここからが私の広告屋さん人生のはじまりでした。

まだみんな何も広告を知らないで作ったアドネットワークなので初期設計なども甘々で運用→改修→運用を繰り返して徐々にそれらしいアドネットワークになってきて、メディア営業にスーパー営業マンが入ってきたり、みんな広告を理解してそれぞれの長所がどんどん開花したり、事業部名もアドネットワーク事業部となり立派な広告屋さんに成長しました。その中で私も企画、開発、運用と売上目標を目指して色々な経験をさせてもらいました。ちなみにこの時非常に影響を受けたのが37signalsの「Getting Real」です。現在はその次の「小さなチーム、大きな仕事〔完全版〕: 37シグナルズ成功の法則」が有名ですね。

 

広告何でも屋

またそういったプラットフォーム開発が社内でも需要が高まり、私も色々な広告システムを経験したかったのでその後もリスティング運用ツール、SEOツール広告トラッキングシステムなど様々な広告システムを作らせてもらうことが出来ました。ここでまた広告運用の大切さを知ることが出来たと思います。

ngi group 技術開発部

その後震災などを経てngi groupと合併になりました。ngi groupと合併した頃には様々な部署の広告システムを手がけるようになっており、エンジニアの評価が非常に難しくなっていました。そこで「技術開発部」というエンジニアの部署を設立していただきました。その後前任の部長さんが退任されたタイミングで技術開発部長というポジションにおいていただき、デザイナーチームもジョインする形となったので最終的には20名程の大所帯の部署になりました。デザイナーの縮小など色々ありましたがエンジニアは現在もみんな広告プラットフォーム開発で活躍している私が考えられる中では最高のエンジニアチームです。

スマートフォンとRTBというパラダイムシフト

この頃にはプラットフォームがガラケーからスマートフォン、広告は枠買いからオーディエンス買いの流れが来ており同時に2つのパラダイムシフトを受け入れなければいけない状況となり、ここで出来たのがもう業界ではかなり有名になったあのモバイルSSPですね。その後OpenRTBのドキュメントをせっせと読み、別部隊にモバイルDSPを進めてもらいモバイルでは国内初(?)のRTBの販売を開始することが出来ました。多分こんな経験は今後も早々出来ないんじゃないでしょうかね。本当に私はエンジニアとして恵まれた環境にいたんだなーと改めて思います。

俺の職業はラボ長

そして今年、ngi groupはDACグループ傘下となり社名もモーションビートとなりました。その頃にはエンジニアはSSPかDSPいずれかの担当となっており評価出来ない状態も解消されていたのとRTBが営業フェーズに入ったことから技術開発部はなくなり、エンジニアはそれぞれの担当の部署に配属されました。その時私は新規サービスを考える新しい部署、ラボに配属されることになりました。この部署は最初はエンジニアが私1名とデザイナー1名で後に企画エンジニアのジョインというまさに37signalsが唱える新規サービスをやるには理想の構成の部署が出来ました。ちなみにラボという部署名とかラボ長というのはなんか語感が一番おもしろかったのでそうしました。最初は何をすればいいかよく分からないままプロダクトアウトでWebサービスやAndroidアプリを3ヶ月で5個くらい作りました。ただ全く使われない残念な感じになりました。

個人の力

私は37signalsのとおりプロダクトアウトで早くリリースすることが重要だと思っていました。ただそれは今でも半分は正しいと思っていますが、半分は間違っていたなと。そもそも使われなければなんの意味もないし便利であれば、使い勝手がよければ使われるものでもないということに気が付きました。今の時代サービスなんかは星の数ほど存在し、便利なサービスも山ほどあります。またソーシャルというツールもあるのでユーザは大量の情報の波からピックアップして情報を取得しています。そういった状況で使われるサービスを作るためには元々サービスをやってた人から見れば当たり前の話だとは思いますが、サービスを設計する上での

  1. プレアクセス(リーチ、認知)
  2. オンアクセス(利用)
  3. ポストアクセス(継続)

を改めて今の時代に合わせてピボットした形で見なおさないといけないと思いました。まず着手したのがプレアクセスから考えることです。今のソーシャルの時代では特に国内ではどんなサービスかというより、誰が作ったかという部分がフィーチャーされがちに思えました。セルフブランディングというと軽く見られがちですが、個人の発信力を強くしないと誰も見てくれない状態から脱出出来ないと考えたため、ある実験をしました。私が出来ることで名前を売っていく方法。

シャチクのミカタ

そうですね。そこで出来たサービスが「シャチクのミカタ」です。実はこのサービスはバズマーケティングのテストだったんですね。結果から見れば実験は大成功だったんですが、このバズは実はユリコカイさんのツイートやイケダハヤトさんのブログがきっかけでした。単純に私が彼らの発信力に乗っかっただけなんですね。とはいえお二人には感謝しながらもだいぶ認知はしてもらえて、イベントなどに行っても

あーシャチクの方ですねw

と気さくに皆さんとお話させていただくきっかけがもらえるようになりました。こういったセルフブランディングの重要性に気づき、FBの写真も面白いかと思って切ない写真にしてみました。

 ワークシフト

そんな中スパイアさんとの合併の話があがりました。ラボという組織もなくなるとのことでした。ちょうど今「ワークシフト」を読んでいてかなり感化されていたということもあり、私は改めて入社から今までを振り返り、これからの働きかたなどを考えてみました。長々と書きましたが今までこういった経緯もあって私はエンジニアとして最高に充実した仕事をさせていただいたと思っています。また普通のエンジニアでは経験出来ないようなエンジニア以外の仕事もたくさん経験させていただきました。社内で一番やりたいことをやらせてもらえたと自負しているくらいです。このことは私の人生の自慢であり、本当にみなさんには感謝してもし足りないくらいです。ただ人間とは貪欲なもので、やりたいことをやらせてもらえると更に枠を広げてやりたいと思うようになり、セルフブランディングの過程でスタートアップの方やフリーランスの方に色々お話を聞かせてもらったりしている中で自分もその中に飛び込んでみたいと思うようになっていました。そういったタイミングでのこの発表でしたので自分の中でもわりとすんなり決断することが出来ました。

 

今後について

じゃー辞めてどうするのかってことですが、まずはフリーランスのエンジニア(レンタルCTO)としてスタートアップの方を支援したり受託案件で生計を立てていきたいと思っています。家族もいて住宅ローンもあって大丈夫なの?不安じゃないの?って思われると思いますがクラウドワークスさんのようなクラウドソーシングも活発になってきていますし、ワークシフトを読んでいたら将来への不安もまったくなくなっていました。また後々自分でやりたいサービスが出来るか仕事上問題ありそうだったら法人化しようと思ってます。

あとがき

今まで私はフラクタリスト(現モーションビート)に入るまでに2社経験して3社目として入社しました。前の2社はいずれも仕事が嫌だとか給与の問題だったりとかで退職してきました。今の会社では入社して嫌なことがなかったかというと嘘になりますが、嫌で辞めたいと思ったことは一度もありませんでした。それ以上に楽しいことがあったりワクワクする経験をさせてもらえたからだと思います。本当にこの会社にいてよかったと今でも思っています。また一緒に働いてきたみなさんには感謝の気持ちでいっぱいです。先ほどフリーランスになることに不安はないと書きましたが、1つだけあるとすれば同僚がいないということです。ここが私のモチベーションの根本でもあったと思いますので。ですので退職後も今までどおりみなさんと仲良くやっていきたいと思っているので、ぜひこれからも仲良くしてください!ありがとうございました!

 


About the author

Ruby on Rails専門のクラウドソーシング「StartupLabo」を運営する株式会社StartupTechnology代表。 ネタ系Webサービス「シャチクのミカタ」、「告白の行方」なんかも作ってたりしてます。 http://startup-technology.com